ナイトロックス・メンブレンシステムとは?

ダイビング用ナイトロックスの製造方法には、いくつかの方法がありまが、
分類すると「純酸素を用いる方法」と、「大気から製造する方法」の2つに分けられます。

純酸素を用いる方法の中で、代表的な方法が「分圧混合式」と呼ばれている方法です。 
これはタンクに一定の圧力まで純酸素を充てんし、そのあとから空気を充てんして目的の酸素濃度のナイトロックスを製造します。
純酸素を使ってナイトロックスを製造する方法は、設備が簡単で費用が安いのが利点だが,
純酸素を扱うことから発火や爆発の危険性が高く、
また高圧ガス保安法という厳しい法律のある日本では許可を取るのがとても大変です。

大気からナイトロックスを製造する
大気から、空気中の窒素を除去して相対的に酸素濃度の高い空気を製造するメンブレンシステム方法です。
メンブレンシステムは、酸素濃度が最高で40%までしか出せないのだが、レジャーダイビング用のナイトロックスを製造する上で
大きな利点の一つなのです。なぜなら、間違った操作をしても酸素濃度が40%を越えないので発火や爆発の危険性が極端に低く安全。
アメリカ海洋大気局(NOAA=National Oceanic and Atmospheric Administration)やアメリカ海軍、米国労働安全衛生局(OSHA)は、
「酸素濃度40%までのナイトロックスはダイビング器材の酸素クリーニング無しでそのまま使用可能」との見解を表明しています。

メンブレンでナイトロックスを生成する原理
メンブレンは、通常金属製の筒の中に細い化学合成のチューブがたくさん入った構造になっており、
そのチューブの中にある程度の圧力を掛けた空気を通すと、ガスの種類による透過速度の違いによって窒素分の多いガスと
酸素分の多いガスに分かれます。この酸素分の多いガス(酸素リッチガス)がナイトロックスです。


メンブレンシステム
メンブレンでナイトロックスを生成し、高圧コンプレッサーでスクーバタンクにナイトロックスを充てんするには、
「低圧コンプレッサー」でメンブレンに送り込む空気の質が重要になります。
水分の多い汚れた空気がメンブレンに入ってしまうと、メンブレンの透過膜が詰まってしまったり機能を果たさなくなったりします。
従って供給する空気は「ドライヤー」で水分を除去し「フィルーター」で不純物を取り除いたきれいな空気にする必要があります。

オケアノスが依頼している製造所は、責任者が特に気を遣い長年に渡ってクリーンなエアを製造供給してくれています。
そのためオケアノスのスクーバタンクは他店とは比べ物にならないくらいきれいに保たれており、酸素濃度の的確さと共に
クリーンなエアで製造したナイトロックスで安心・安全にスクーバダイビングで使用することができます。