Report         TOP

No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7


 毎日4本づつ潜り、その充実した海中マクロ生物にフィルムは1日2本づつ消化していく。
   持って来たフィルムは10本なのでどう考えても2本足らない計算だ。アサイちゃんが余るので
   売ってくれるというが、オヤジはPcomのレンタルデジカメNikonD70が気になっていた。

   ダイビング2日目が終了した頃だったか、ヤマナシ夫妻が何やら小競り合い気味にやってる。
   どうしたのか聞いてみたら、なんとヤマナシさんはNikonD70を買って持ってきてるというのだ。
   妻に「折角持って来たのに何故使わないのか?」と攻められていたらしい。
   ヤマナシさんは「恥ずかしいから」という理由で出せなかったようだけど、みんな対した腕じゃ
   ないし恥ずかしいもないし、「えーっ、使いなよぉ〜」などと全員から一斉に攻められしまう。
   夕方出してきたD70はピカピカ新品でDIV製アクリルハウジングに収納されイノンストロボも
   装備されていた。明日からいよいよデビュー、予定としては「あのリボンゴビー」で
   ツアー本テーマのリボンゴビー&泥ハゼでデビューとはこれ以上に無い舞台である。

   次の日予定通りにリボンゴビー連続2DIVE出来てオヤジも順調な撮影で満足。初観察の泥
   ハゼもほぼ撮れたと自信溢れた不適な笑みを浮かべてたが、上がっていたヤマナシさんに
   どうでした?と聞くと「んー・・・難しいですね」と深く唸るのであった。このD70、
   初回こそ最後まで使っていたようだが途中から妻が持っている場面が多くなっていく。
   ダイビング開始はヤマナシ夫が持っているが時々妻に奪われ水中は手ぶらだったりする。
   当初は夫婦交代で使っているとばかり思っていたが、どうやら様子が変わってきたようで
   ほとんどの使用は妻が手放さずに行っていたらしい。みんながこの現象を面白がって1本
   ごとに「あそこで持って行っちゃうのもねぇ」とか「最後は戻ってきたね」などと夫婦観察されて
   しまうのであった。夫婦には夫婦にしか判らない事があるっちゅうの。頑張れヤマナシさん。

   クラブハウスからダイブセンターの移動途中に割りと賑やかな商店街があって夕方の
   買い物客で毎日人が行き交いしている。その一角に果物屋を見つけたヤマナシ妻は大量の
   マンゴスチンを買い求める。マンゴスチンは東京だと1こ¥300近くするが、フィリッピンは
   恐ろしいくらい安く買えてマンゴスチン愛好家にとって溜まらん状況なのである。
   買ったマンゴスチンは昼食時に皆に振舞ってくれて、その甘美な南国果実に舌鼓を打つ。
   「密輸OK」の言葉に気を良くし、最終日には10kg近いマンゴスチンを買って来た妻を見て
   大きな溜息を洩らすヤマナシさんであった。帰国後ヤマナシ家の冷蔵庫にはマンゴスチンが
   溢れかえっていたことは言うまでもない。

   楽しい嬉しい充実一路な生活が後半に突入し、口々に「もう半分終わっちゃったね」と出る頃
   アサイちゃんがやられた。
   何にやられたかというと、クラゲである。エキジット寸前の水面でチクッとなり、やがてビリビリ
   となって見る見るうちに両手が腫れて来た。良く観たら耳たぶも赤く腫れていて痛々しい。
   その日のダイビングではスーツの脱着以外大きな影響もなく腫れも時間が経つにつれ引いて
   いったのでオヤジもあまり心配しなかった。その日の夜は地元でも人気抜群なBBQ屋で
   屋外テント下に設置された沢山のテーブルは満席に近いくらい混んでいる。
   店員の案内でテーブルに向かうと、船で一緒のシミズさんらも来ていた。シミズさんは会社の
   社長さんでマクタンと日本を往復していたが、今はマクタンに住んで時々日本へ帰るという
   何とも羨ましい極楽浄土的生活をしているらしい。・・・毎日一緒で喧しくて済みませんでした。
   BBQは串刺しの鳥や豚、牛でどんどん運ばれて、例によってドンドン食っていく。
   サンミゲールもドンドンとやって腹はパンパン、毎日が暴飲暴食、まさに牛飲馬食である。

   余った肉はクラブハウスで飼っている犬のボスとバロットにあげようとトモミさんが持って帰り
   クラブハウスに到着するや否や駆け寄ってくる2頭に分け与える心優しいトモミさんであった。
   トモミさんは、イケイケ風に見えたけどオーストラリアなどでインストラクションをやっていて
   マクタンに流れ着き現在はYOSHIさんのところでガイドとして働いている。年齢は24歳と若く
   スタイル抜群で、水中生物にも詳しい。耳に7個、へそと舌にまでピアスを装着していてるが
   動物好きな心優しい、真面目なガイドインストラクターである。

   例によって例の如く夜の宴会に入っていくのであるが、昼間のクラゲ被害の話になり
   アサイちゃんの両手と耳たぶをみんなで観察したり甲高い声の被害時状況説明で笑ったりと
   大いに盛り上がったが、イワイのオデコが赤く腫れているのを気にする人はいなかった。
   アサイちゃんは「酒飲んだら駄目」の言葉をあまり信じてはいなく
   次の日の朝、まるで剣道の篭手のように腫上がった両手を見て驚くのであった。
   昨日よりスーツの脱着が大変そうなアサイちゃんであるが、ダイビング中はとても元気で
   精力的に潜り撮影を行う。両手の腫れは一向に引かない様子で痛くもないみたいだったけど
   トモミさんからの禁酒指令はとても痛そうだった。
   その禁酒指令のお陰で手の腫れも徐々に引いていく訳だが、この夜シラフでなかなか
   寝付けないアサイちゃんはオヤジもイビキをかいていることを発見してしまい
   ステレオ的ドップラー効果によって寝不足となってしまう。

                                                    つづく
   
ヤマナシさんのD70(左)ともう一台のコンパクトデジカメ
デジカメシステム
賑やかな商店街。バイクの辺りが果物屋さん
賑やかな町並み
こんなになっちゃって・・・水脹れもできちゃった。
アサイちゃんの篭手
親からもらった大切な体なのに・・・って言うのはオヤジ?これ以上開けたら首らしい。
トモミ嬢のヘソP
ベジタリアンなイワイは何を食べたんでしょうね。
人気抜群なBBQ屋
仲良く食べてネェ〜。
おねだりな2匹
撮ろうとするとゆっさゆっさしながら逃げていく
やっぱりいた爆乳犬
愛犬マンタの目はこんなです
室内犬マンタ

NEXT