DIVING No.3
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     2月10日  雨のち曇りのち晴れ  気温32度 水温25〜28度

     朝起きたら雨だった。朝の散歩も出来ないしヤマナシさんの朝スキンも中止である。何だか気が重いぜ。
     雨も段々と強くなりそのうち土砂降りになってしまった。ああぁ、またジャーマンだめかなぁ〜。。。
     朝飯食べて準備している内に雨も止んで来たがスキッと晴れて欲しい。と思っていたら次第に晴れてきた。
     大体、毎朝すっきりと晴れたことはない。時間が経つに連れて晴れてきて1本終わった頃には
     灼熱なパラオになっている。雨男クスメちゃんの実力もパラオに来ると弱くなるのだ。
     でも風が少し強く400馬力かっ飛びボートは波で激しく揺れ今日も今日とてケツが痛い。

     ジャーマンチャネル
     40分ほどでポイントのジャーマンチャネルに着く。ジャーマンチャネルは第1次世界大戦の時ドイツ軍が
     作った水路である。パラオで2番目に有名なポイントで98%はマンタ狙いで潜る。
     すでに数隻のボートがブイに係留し潜っているようであったが我々(俺の)の狙いはフラッシャーであるので
     マンタが居ようが、イスズミが100匹群れようが関係ない。ベルズ一本槍だ。
     ナガノ氏が「マンタどうしますか?」と問い掛けるが何故かみんなはフラッシャーに行くと言う・・・
     アサイちゃんはフィッシュアイあるしクスメちゃんに至ってはパラオの為にわざわざ中古ニコノスXを
     購入し15mmレンズを借りてきているのだ。しかも、今日はボートに持ってきているのに・・・。
     いつ使うんでしょうね。

     フラッシャーがいる所は−22mの緩やかな斜面の枝状サンゴにクロヘリイトヒキベラなどと混泳している。
     以前もここで撮影したがあまり上手に撮影出来なかった。ベルズフラッシュもいる可能性もあり
     今年こそはと少々意気込む。・・・でもみんなで行くとなると濁るのが心配であり、ナガノ氏の
     「泳ぎまわって追いかけるよりジッと待つ方が確率高い」というアドバイスを守ってねと願うのであった。
     緩やかな斜面を降りていくと早速ナガノ氏のロング指示棒がクジャクベラを指す。
     ヨッテタカッテ撮り出すがみんなちゃんと守っているのでそれ程の濁りはなかったが、
     俺のほうにはちっとも近くに寄ってこない!目の前にはクジャクベラやフィラメンテッド・フラッシャーが
     美しい鰭を広げているではないか。俺はスカサズベルズを探すが・・・らしきものしか判らず
     ナガノ氏に聞いてもハッキリしないらしい。100mmマクロで模様を見る限りはベルズだと確信し
     出来る限りのシャッターを切った。が、、、現像出してみたらやっぱり遠かった。ああぁ、俺のベルズ・・・。
        
     その後浅場に移動中ナガノ氏の指差すその先には「ブラックマンタ」がホバリングしていた。
     全員停まってマンタを観ているし、ストロボも光っている。。。100mmなのに。
     ナガノ氏と目が合いお互いに爆笑したあと「あっち行こう」と伝えブラックマンタは無視して
     ハダカハオコゼに向かったが、この行動は後で有名な語り草となってしまう。そりゃそうだブラックだもん。

     ゲドブス・コーラルガーデン
     1本目に20m前後で長時間潜っていたので(これが1番窒素が貯まる)2本目はやや浅い水深で
     ノンビリすることになったが、ラボックラスが32mにいるというのでちょこっとだけ行って見る事にした。
     その後はボート近くの浅場で半セルフダイビングをして帳尻合わせをすることに・・・こんなんでいいのか?
     潜行して直ぐにナメラハギを見付ける。ナメラハギは非常に稀なハギでケラマではみたことが無い。
     勿論、写真も持っていないのでスカサズ撮影するが後から2,3匹見付けてしまう。なんだ焦ることも
     ないんじゃん。
     水深10mを過ぎた辺りで水温が急激に下がり薄っぺら5mmでは寒い。
     ラボックラスがいるあたり32mでは更に下がりもう我慢出来ない!のに、ヤイトヤッコ♂を見に35m
     まで行ってしまう・・・あー限界を超えた。すぐに10m台まで上がりナメラハギを撮影していると
     みんなも戻ってきた。ナガノ氏の指すトレイシーズ・デモイゼルygを全員で囲んで撮影したり
     ミカドチョウの1cmyg、フタホシアトヒキテンジク、サドルブレンニーなどを堪能した。でも、寒かった。

     ランチを取る島に向かいボートをカッ飛ばすが着いた島は昨日までとは違う島であった。
     ガーメアウス(と読むんだっけ?)という島のビーチに船をつけたが上陸も面倒なので船上で頂いた。
     ランチ後はこのままこのビーチが3本目のポイントになるという。

朝の土砂降り これがジャーマンチャネルの水路 ガルメアウスのビーチでネイチャーコールミー


     ガルメアウス
     ガルメアウスでの3本目、やはり事前に地形と注意点を教えられセルフで潜るが綺麗なビーチなので
     アサイちゃんが半水面の撮影をするという。それに感化さたのかクスメちゃんが遂にニコノス15mmを
     出動させたがこの事が後々精神的かつ金銭的負担を強いられようとは誰も思わなかった。。。

     ランチが終わった順というか好きな時間に入って良いが終わりの時間は決まっているという
     自己管理的時間有効活用型潜水である。それぞれが食後まったりと準備している中
     食後スキンでロケハンを済ませたヤマナシ夫妻はいち早く開始する。
     相変わらず精力的だ。俺も準備をしていると何やらボートの後方で数人が集まり何かを覗きこみながら
     話しているので近寄って「何?」と顔を出してみたら15mm付きニコノスだった。
     良く聞いてみたら、何と水面でレンズが外れたなどというトンでもない事故が起こっていた。
     ゲゲッ!何で?。どうやったら外れるのさ〜。水面で外れたレンズは水中落下せずに再び装着したと
     泣きそうな顔のクスメちゃんは言うが、ニコノス内部をチャックしシャッターを切ってみる。一応シャッターは
     切れるし水が入った形跡はないが内蔵露出計は作動しない。電池室も見たが濡れてはいない。
     「大丈夫じゃないの?シャッター切れるし、電池切れだよ」などと他人事なので気楽である。
     泣きそうな顔からやや不安な顔に変わったクスメちゃんはニコノスを持ち水中へ向かっていった。

     ガルメアウスのビーチは2m辺りからやや急な斜面になり12〜15mでフラットになる砂地である。
     下のほうにも興味はあったが斜面が面白そうなので8m以浅でノンビリとやることにした。
     ちょっと行くと細長い海綿がいくつもあり覗きこむと小さなエビが付いている。良く見るとトガリモエビ系
     体形で初めてみるエビだ。ジッとしているのでとても撮り易いく色彩も2種ほどあり中々渋みのあるエビだ。
     4m辺りではここでもウンコみたいにギンガハゼがいて黄色個体と黒色横帯のある茶系がペア
     なっているのを見付けてジリジリと寄りながら撮影する。んー、まるで別種だ。
     暫くするとナガノ氏がやって来て手招きするのでいってみたらさっきの海綿にアケウスのようなカニが
     付いているのを教えてもらった。時間も迫ってきたのでヤドカリや見なれないハゼを撮影しながら
     ボートに向かって泳いでいるとニコノス15mmを持ったクスメちゃんに会った。ちょっと安心。
     ボート近くの1mで余ったフィルムを使おうと被写体探していたらツッパリサギがいた。こいつは
     ケラマでも稀に見るが撮影する機会がほとんどない。フィルムアウトで終了。あー面白かったぁ。
                                                  
     かっ飛びボートに揺られホテルに向かう途中、ナガノ氏が「夜なんですが・・・直行便が明日くるので
     混む前にドラゴン亭に行きましょう」勿論OKだ。ドラゴン亭はパラオで有名で主人は沖縄出身である。
     「アカジンが美味いよぉ〜」とオヤジ心をクスグル憎い台詞であった。
                                      NEXT DAY