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 2/11 4日目

 今朝もなんだか曇ってる。目を覚ます為の機器もないのにちゃんと6:20に目が覚める。覚めてしまう。
 若い頃からの癖で年寄りだからではない。が、ここ数年は2度寝が出来ないのだ。。。。これは歳だね。
 起きてコーヒーを作りにレストランへ行くとすでにおとぼけさんはPCの前にいた。んー、超人的早起き。
 おとぼけさんはオケアノスに予約を入るといつも台風や前線通過で大時化になり帰路の確保が困難に
 なって仕事を首になってしまうので段々とうちには来なくなってしまっていた。
 でも海に行きたいと言うので、とっても近くて楽なマクタンを紹介したのであるが、パライソの細部まで
 詳しく知るほどの常連客となっていて、2か月ごとに来るシバタさんとも当然顔見知りであった。
 
 なぜかふたりの朝は目玉焼き。なんかいいなぁ。真ん中の半熟黄身をお粥に乗せてネギいっぱいで
 食べてみたくなるじゃんか。小心者のオヤジは「おれもこれにしてくれ」とは言えないのである。

 一通り正しい朝を過ごし、ハウジングにカメラをセットしてからプール前で朝しか咲かない可憐な花の
 撮影をしよう位置取りやら確認のためにうつ伏せでファインダーを覗いて居ると、おとぼけさんの声が
 「あ〜、いたいた。」間髪入れずにトモちゃんが「何やってんのぉ?もういくよ!」・・・え〜、これ朝しか
 咲かないのに。それにまだ出発時間の7:30になってないのに何故そんなに急がせるっ!
 「だってみんないるんだもん」 だって。          なんだよ、それ。

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 昨夜トモちゃんに「ラインスポットが1匹しかいねぇ」とウニさんが文句を言ったら、「じゃぁ、あしたはベラ
 がウジャっといるティンゴへ行くよ」と言っていた。ティンゴってニタリが出るところじゃん。
 やや北風が強い。北に向いて居るポイントなので行くのも揺れて、着いたらもっと揺れている。
 海面は揺れてるが潜ってしまえばこっちのものである。ゲストはみな500本以上の熟練者ばかりで少々
 荒れていてもドンドンEnしていく。海中はなだらかな砂礫斜面で低い岩やサンゴがあってウミシダや
 ガンガセがそこら中にある。トモちゃんはみんなを集め白いゴム手袋を炸裂させてている。
 何を見てるのか判らんが全スズ振フラッシャー愛好会としては、ベラベラベラに突撃なのであった。

 エッジに向かっていくとそこにはクジャクベラがたくさんいてルソンイトヒキラボックスなどがわんさか
 いる。トモちゃん〜いたよぉ〜と叫びたかったがフラシャー相手にそんな暇はない。
 兎に角時間のある限りバシバシ撮り続けなければならない強迫観念にとりつかれているのだ。(笑)
 そのうちラインスポットも現れてフラッシングを始めた。うぉぉ〜早くて追いつけないぃ!と叫びながら
 撮っていると、視界の隅を通るロイヤル・ラス♂が目に入った。ここであったが100年目じゃ〜
 とばかりに追いかけ始め、人が撮影しているフラッシャー地帯も踏み声踏みにじり追いかけるオヤジ。
 シャッターも容赦なしもピントが合おうが合わなかろうがドンドン切って行く。。。5分で息切れ。。。
 2分休憩。。。3分で息切れ。。。なんて悪い見本なんだろう。こんなんで撮れる訳もない。

 フラッシャーやベラとの激闘を終え、みんなと合流した我々。トモちゃんがアザミサンゴみたいなのを
 かぶってるユキンコボウシを連れてきた!きゃわいい〜〜。まずはウニさんに撮ってもらって・・・
 よ〜し、次はおれ・・・・ん?・・・・カメラ動かないぞ。あれ?全然シャッターも切れない。げげげっ!
 カメラの電池切れじゃん。あぁ、さっきのロイヤルラス〜〜〜。うなだれていたら、ウニさんが貸してくれ
 たので2枚だけ撮影。「カメラの電池切れっすか?朝満充電の入れなきゃ駄目ジャン!」
 ・・・仰る通りでございます。
 
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 60分超えの格闘を終え、船に上がるとおとぼけさんがエア切れしてトモちゃんとマジなバディブリージ
 ングをしたという話で盛りあがった。なぜかトモちゃんはオクトを付けていない・・・え〜、ダメじゃんか。
 トモちゃんマイナス50点! それくらい自分で調達しなさい!
 などと世間話をしてたらアクエリアスという船が来た。良くみたら座間味キャッツ・ニワくんがいるじゃん。
 げっ、会ってしまった。地元の海でも良く会うのにマクタンまで来て会いたくないのに。数名の客を連れ
 ニワくんは海中へ消えていったが船のアンカーが外れに外れてあっち行ったり、こっちに来たり。
 アブネ〜なぁもう。    そして我々も再び同じポイントへ。  中で会いたくないなぁ〜。
 
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 今度はベラには行かず浅場で甲殻や小魚(笑)狙い。ここではトモちゃんの白いゴム手袋が大活躍。
 フリソデエビユキンコボウシ、マンジュウのヒトデヤドリエビなど被写体には事欠きません。
 撮らないと誓っても目の前にベラが来ると人格が変わり追いまくるのはベラ好きの最大の欠点で
 すぐそこにルソンイトヒキが現われると・・・猪突猛進的連続撮影になってしまうのでした。
 この時トモちゃんの最大的功績はソメンヤドカリのイソギンに寄生するカニの発見。すげっ初見。
 っちゅーかこんなの聞いたことすらない。小さくて可愛い。全部え3個体探してきた。。。すご腕じゃん。 
 
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 例によって2本終わったらダイブセンターへ戻り、高級仕出し弁当+温か味噌汁をいただきます。日中は
 時折太陽が顔を出しポカポカになるので、外でモフモフと遊んだり妊娠犬を見舞ったり(脚負傷中)して
 マッタリと過ごします。今日から女性のおとぼけさんがいるのでオギノも何だか楽しそう。
 今日も帰りにマーケットでマンゴーとバナナを買うんだ!おやつなくして何のダイビングだ!くらいの
 勢いで購買宣言をした。日本だとバカ高いマンゴーが200円で山ほど買えるし、気持ちはわかるね。
 
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 3本目は2度目のウミパラ。そんなに動き回らずにいろんな生物が撮れるのでとても楽しいポイントだ。
 前回同様・・・いや前回以上にバラバラに散って行く。でもちゃんと同じ場所に辿り着いてるから偉いね。
 日にちも経ってないからタツウミヤッコニシキフウライもちゃんと同じ場所にいます。取り合えずは
 クジャクベラに行って(笑)ウミシダのエビなどを撮らせてもらう。こっちにはケラマでは見ることのない
 色彩のウミシダが多くあって、共生するエビはウミシダの色彩模様を目で見て自らの色を変えるから
 当然見たこともない色合いのエビを撮影することができるのである。
 前々から狙っていた青かかった灰色のパイプ状の海綿の奥に住んでるカイメンカクレエビ?がペアで
 いるのを発見した。長いパイプの奥なのでどうやっても上手く撮れない。ライトを直接当てると奥へ逃げ
 て行く。強烈な光源を根元に当てると上に登って来るらしいのだが・・・・そんなの持ってないし・・・
 悩んでたらガイドのドドンと目があった。さっきニシキフウライ教えてあげたし・・・手招きして呼んで
 パイプの奥にいるエビを指さすと「OK」とにっこり笑い、両手でパイプを挟み下から絞り込んでエビを上
 まで連れてきた。うげっ、そう来たかと笑いを押し殺し、折角なので撮らせてもらいました。
 またしても70分の充実ダイビングでした。

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 今日からは飛行機搭乗可能になるように残留窒素の調整にはいるので4本目はやりません。このまま
 無減圧でいけば、ちょっと余裕が出て搭乗可能になる計算だ。。。でも、惜しくなっちゃうよね。。。
 帰り途中市場に寄ってドライバーのアランにマンゴーとモンキーバナナを山ほど買ってもらったオギノは
 とても幸せそうでした。
 
 今宵はサッカーワールドカップ予選日本vsオーストラリアなのでPCで中継を見る為テーブルはPC前。
 メニューは鍋。鶏がらスープにニンニクとショウガだけ入れていわゆる水炊きですが、フィリッピンで鍋
 ってのもオツなもんですな。ハフハフ言いながら途切れ途切れの中継にかぶりつき。そのうち本当に
 途切れちゃって音声のみになってしまい聞き取り難いラジオとなる。堪りかねたヨシさんは事務所内の
 PCと比較したりで右往左往し忙しそう。一方我々は焼酎呑みながらホフホフハフハフと鍋をつつき、
 時にPCラジオに耳を傾ける。そして鍋の〆は手打ちラーメン!すげぇ〜麺も打つんだね。
 ハフハフのあとはフーフーズルジュルとラーメンを頂き満腹幸せになりました。
 サッカーはヨシさんの応援の甲斐もなく日本は引き分けてしまう。ホームで引き分け?ほぼ惨敗じゃん。
 などと言いつつラムロックに自動変換され、心地よく酔いがまわっていくのであった。
 
                                                       つづく


どっちがどっちか判らん・・・モエギ? ん?どっちだ 照れながらも運転席でご満悦なウニさん。 船上の様子。ド派手なピンクがシバタさん。
夕方の市場前。活気があふれています。 蚊取りラケットでの殺傷が病みつきになったウニさん PC前の鍋。戦闘開始直前。 手打ちラーメン山盛りっす。