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 2/13 6日目 あぁ、13日の金曜日   と  2/14 最終日

 いつものように朝起きていつものようにコーヒーを飲む。6日目ともなると日常になってくるね。
 昨日の夜から手首が痒くてたまらんし、家から息子竜也のウナを常に塗っている状態になってきた。
 昨夜はおとぼけさんの背中にウナを塗らせて頂き幸せだったが、自分の手首に繰り返し塗るのはなぁ
 なんてポリポリして愚痴ってたら、オギノとおとぼけさんがふたりで「シロガヤなんかに触って我慢する
 なんてバカだ」とか「プロのくせになんだそのザマは」だとか言い始めて俺を散々コケにするんです。
 なので・・・「ひとのことコケにしやがってぇ。バチあたるぞ!」と子供の喧嘩のように返してやった。
 時間になってもドライバーのアランがやって来ないのでヨシさんの運転でセンターへ向かうことに。

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 今日は右でも左でもなく真正面へ船を進める。ん?行ったことないぞ。。。。と思いながらもトモちゃんが
 カオハガン島の位置などを教えてもらいながら進んでいくけど、結構荒れてるんだな。水しぶきがかかる
 のでちょっと寒いのでそれぞれが風をよけたりしてた。どんどん進んで行くと島陰に入ってとても静かに
 なった。天気も上々なので海面さえ穏やかなら言うことないです。ここはヒルトガン島という所で海底を
 保護していて魚漁もしない代わりに入海料が一人600ペソ必要なんだそうだ。
 でもそのおかげでダイナマイト漁の爆音を聞かなくてもいいし、サンゴ綺麗で魚も幸せそうだ。
 
 連日の無減圧によって少々余裕の出来た我々は22m付近までアヤトリカクレエビの撮影をする。
 伊豆で多く潜ってるウニさんが見たことないという。。。うそ?「富戸にはいません」と言い放った。
 しかし、途中で見つけたアルファスズメダイ幼魚がなんと17mにいるではないか!すげっ〜つって
 夢中で撮りました。でも後日全スズ振の会議でコガネスズメダイに同定されちゃいました。残念。
 
 根の窪みなどにベニハゼがとても多いのでそんなのもしっかり撮っておかないとね。勿論アヤトリも。
 浅瀬に移動するとそこは枝状サンゴの群生があって太陽光が眩しいくらい降り注いでいる。ケラマの
 風景に似ております。デバはガンガン婚姻色を出し、せっせと産卵してる。その奥からホワイトダム
 セルが猛然と突っ込んでは戻る行動を繰り返す。正しい南国の海がありました。
 
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 60分超えのダイビングを終え、天気もいいし海も楽しきゃ誰しも笑顔になるってもんです。さっきは
 数隻しかいなかった船が10隻以上集まって来てた。んー、ケラマで言えばアダン下のようなところだ。
 暖かい紅茶を飲みながら談笑を小1時間楽しんだあとは同じ場所でもう1本。

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 2本目だし明日早朝にはフライトなのでここ一番慎重になりますが、協議の結果3本目はパスに。
 オケアノス・ツアーでは初めてフルダイブしないことになります。昼過ぎに帰って器材洗って干して、
 タクシーでマーケットに買い物へ行くことにしたのでした。とっても気が楽っすねぇ。
 エッジを少し降りたところで数種のベニハゼやアカネダルマを卵と一緒に撮ろうと躍起になったけど
 我慢出来ずに浅場のサンゴに移行しちゃいました。ホワイトダムセルの猛攻撃をかわし内側に入ると、
 バーローズがたんまりいて、やはり威嚇してくる。ふん、でも当たらないので怖くも何ともないもん。
 どんどん浅瀬に入って行きいろいろ見てたらロンリーロストダイバーになってしまった。時間も70分を
 超えているし、ラストだからと言っても長すぎる。急いで船に戻り、最後のローカルガイドと一緒に浮上。
 
 あぁ、終わっちゃったね〜。楽しかった。。。ん?オギノは?とウニさんに聞くと「・・・・?」
 オギノさん上がってますか〜?  トイレに入ってますぅ〜。なんだ、食い過ぎか。。。
 と船はダイブセンターに向けてずんずん進んでいく。帰りは向かい風の向かい潮で波が凄く船上にも
 入ってくるほど。みんな膝を抱えて口もきかずにじっとしています。やがて徐々に静かになりセンターが
 近づいてくる。・・・なんか変だな?ん〜ウニさんやっぱりオギノいないぞ。。。置いてきちゃったみたい。
 「ギャー、一大事じゃん。ダイバー置いてきちゃった」って慌てても仕方ないしすぐに出航準備です。
 その時電話があり、近くの船に乗ってるとの連絡が入ってきました。やれ、安心。
 まずは出港。ウニさんと私とトモちゃんの3名とクルー数名はオギノ救出にむかったのでした。

 途中トモちゃんの携帯に連絡が入り「○○○という船に乗ってる」と。良かったねトモちゃん。
 「いいネタができたな」「やっぱり書くよね?」「うん、ウニさんは絶対書くよ」「とほほ。」何この会話。
 オギノが乗船せてもらった船が見えてきた。オギノったら激しく手を振っている。・・・ごめんよぉ〜。
 
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 無事救出したは良いが、今度は船がバックギアに入らんと言い始めた。。。ぬあにぃ〜〜。。。
 まぁ、前進すれば良いわけだし出発しようよ。。。ん?何?    燃料がない? ぬあにぃ〜〜。。。
 仕方ないのでヒルトガン島に一人が上陸し軽油を買いに行き、ようやく出発である。
 着いたらもう13時を過ぎていてトモちゃんは米粒口に突っ込んで3本目へ出発。我々はダルマ食堂の
 お弁当をいただきました。しばらくして「トモの高圧ホースが破裂したってよぉ」・・・なんと言う日なんだ。
 そうだ、だって今日は13日の金曜日!このあとは何も無いよねと言い聞かせセンターを後にした。
 
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 器材を洗って干してカメラ仕舞って。予定の行動とは数時間の開きがあったのでショッピングセンターは
 行かなくても良いと思っていたら、おとぼけさんが気を利かせて全てをコーディネートしてくれた。
 パライソからタクシーで20分くらいの空港の近い大型ショッピングセンターに乗り付けた。店内は様々な
 食品が陳列され、土曜の午後ということもあり混雑している。一回りしてみてあまり買いたい物がない。
 んー、子供にお菓子もなんだしなぁ。そうだドライマンゴーが良いや。きっと安いだろうし島で使えるし。
 ってんで1袋90ペソのドライマンゴーを5袋購入。レジで支払いを済ませ。タクシーに乗って次の店へ。
 次はパライソから10分くらいの食品雑貨店。ラムかうならそこが小さいサイズも売ってるからいいよ。と
 勧めてくれたのだ。そこで毎日飲んでたラム大瓶2本とポケット瓶を1本買いました。割れないかな?

 帰ったら夕方です。ヨシさんところのマネージャーさんがわざわざセブシティまで行って蚊取りラケットを
 買って来てくれたそうで嬉しい限り。でも帰りのタクシーで置き引きにあったらしい。13日の金曜日。
 今宵最後の晩餐、主菜は小袋・・・ホルモン焼肉です。新鮮な豚がないと旨くねぇんだよぉ〜とシェフ
 Yoshiは嬉しそうに言いました。確かに美味いっす。焼酎がやがていつものラムロックにかわる頃・・
 オギノの前でヨシさんとトモちゃんを召使のようにヒザマつかせ頭をさげて今日の置き去り事件を
 謝っています。まぁ、あれくらいで済んでいたので良かったです、ほんと。
 酔いもまわり心地よくなってきた頃、今日もマッサージだという。あっ、おれもじゃん。なんだか今一つ
 でフェードアウトな最後の晩餐になってしまったけど、明日の朝も早いしこれでお開きです。
 今宵もマッサージを受けたオヤジはまたしても眠ってしまったでした。
 
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 昨日の夜に荷物をすべて梱包し、あとは起きて帰るだけという完璧な支度。携帯の電源を入れて6時
 出発 なので5時10分起床のセットする。朝携帯で目覚めたら、4時だった。またやってしまいました。
 もう一度寝て5時過ぎに起き、荷物の確認をしてレストランへ引きずって行くとレニーが掃除をしていた。
 「もう帰ってしまうのでしょ?」「また来るさ」と握手をしたレニーの目に涙が滲んでいたっけ。。うそ。
 いつものようにコーヒーを作って飲んでいたらウニ・オギノ組もガラガラと引きずって出てきた。
 会計を済ませ、送迎車に向かうとトモちゃんやおとぼけさんが起きてきてくれて見送ってくれた。

 日曜の早朝の道路はとても空いていて20分ちょっとでセブ空港に到着です。世話になったアレンと握手
 記念撮影をしてここでお別れです。空港に入ると多くの人が並んでいました。前に階段で歌っていた
 盲目の歌手はもういません。すんなりと進んで行きますが最後のセキュリティチェックで電池を指摘され
 「もう一回行って預けて来い」と拳銃をちらつかせて命令されてしまい、撃たれては敵わんし電池のみで
 もう1度最初からやり直しました。20cmの小さなバックだけがコンベアーに乗って去っていくのは悲しい
 ような・・・ウニさんに報告したら面白がって成田の荷物受取場で写真撮られてしまいました。
 
 成田行きの飛行機はとんでもなく順調に飛行しほぼ予定通りの時刻に到着。
 今回も無事にツアーが終りひと安心である。少人数ではあるが一応解散式もやって成田で解散。
 寒いと覚悟していた日本だったけど出たら、気温が20度を超えていてセブより暑かった。
 変なの〜。
 
                             おわり


おとぼけさん!こんな所で寝たら風邪ひくよ。 ごめんよぉ〜。 よかったねぇ〜って。涙目のトモちゃん。 焼肉のテーブル席についたおとぼけさん。戦闘開始?
マクタンのマーケット。みんな明るくて楽しそうだ。 笑えるが実に真剣だった二人。 向かって左がシーセル。右がレニー。合わせて200万ペソの微笑み。 セブ空港にてやけに明るい3人


    
                              謝辞

長い文章に最後まで付き合っていただきましてありがとうございます。マクタンは海以外も充実度が高い
のでどうしても長くなってしまいます。文中多少事実と異なる記述は大目に見ていただければ幸いです。

毎日のご馳走と生物ガイドを惜しみなくしてくれたマクタンPcomのオーナーシェフYoshiさん、
4年の間生物ガイドとして著しく成長し、大いに楽しませてくれた白いゴム手袋ガイドの藤田トモミさん、
お掃除からラムロックまでお世話になったレニーとシーセル(看護学校頑張ってね)
いつも遊んでくれたマンタ、モエギ・・・2匹の子犬たち。
楽しい会話と安全運転をしてくれたアラン。その他ダイブセンターのスタッフ、ボートクルー。
そしてローカルガイドのドドン。大変お世話になり、おかげさまで楽しいツアーにすることができました。

このツアーに快く参加してくれたウニさんとオギノさん、ありがとうございました。
ツアー不成立にならずに済みました。

その他このツアーに関わった全ての人に、この場をかりてお礼を申し上げます。ありがとうございました。


                           OCEANUS  店主  森山 敦